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2018年12月23日日曜日

世界から心理的安全性が消えたなら


最近、脳内でリンクした概念をツラツラと。

「問題 vs われわれ」


ホワイトボードやアナログでタスク管理をする際に、よく出てくるキーワード。

「問題 vs われわれ」

いま、現場で起こっている問題をチーム全員で倒していくという構図をつくること。
例えて言うならモンハンでモンスターを狩りにいく構図と同じというとわかりやすいだろうか。(ちなみにモンハンやったことない)

決して、「あなた vs わたし」の対立構造で、問題の犯人探しや責任の追求・押しつけ合いをするわけではない。

ホワイトボードでのコミュニケーションの優位性は、アジャイルソフトウェア開発(p.124)のアリスターコバーン氏の「コミュニケーションの効果」の図が有名ではないだろうか。

「ホワイトボードに向かった2人」が、コミュニケーションという「場」において、ほかのスタイルよりも効果が高く温かいと言っている。

多くの人は、この構図の元となるスキルを、言葉を話すことができない乳幼児頃(生後9か月)から手に入れ始めるらしい。
そのスキルのことを「共同注意」というらしい。(脳科学辞典より)

共同注意と三項関係


共同注意とは、対象物に対して、他の人と似たような認識をするスキルと言ってもいいんじゃないだろうか。脳科学辞典の定義は下記の通りだ。

定義:共同注意とは、他者の注意の所在を理解しその対象に対する他者の態度を共有することや、自分の注意の所在を他者に理解させその対象に対する自分の態度を他者に共有してもらう行動を指す。

そして、これらの関係性を「三項関係」という。




二項関係では、乳児は物体を操作している時に近くに人がいてもそちらに注意は向かず(図A)、人と関わりあっている時は近くに物体があってもそちらに注意が向かない(図B)。一方、三項関係では、乳児は物体を意識するだけでなく、同時に大人がその物体に注意を向けていることを意識するようになる(図C)。
(脳科学辞典より)

ある対象への注意を他のメンバーと共有する共同注意は三項関係の一つであるとのことだ。末尾に記載した参考サイトにわかりやすい例が掲載されている。

例:「バナナを見ること」を例にして考えてみます。共同注意が成立しているということは「お母さんがバナナを見ている」そして「お母さんとおなじように私もバナナを見ていると気づいている」という状態のことです。

そして、共同注意を向けさせる方法は2つに区分できると。
「命令的共同注意」と「叙述的共同注意」

1. 命令的共同注意
自分が欲しいものを他者に伝えようとする要求の指差しなどの行動である
(例:手の届かない食べ物を指差す)

2. 叙述的共同注意
自分が他者に見てもらいたいものを他者に伝えようとする叙述の指差しなどの行動である
(例:遠くを飛んでいる飛行機を指差す)
相手の心的状態の推測をより必要とすることから高度な社会的認知能力が関わる
(脳科学辞典より)


朝会やふりかえりなどで付箋紙を使いながら、メンバーの目線を付箋紙に集めるときを思い出してほしい。
どちらかの意図が含まれているのではないだろうか?
ファシリテートする際に、助けを求めるためだったり、課題感を共有するためだったり、共感を促すためだったり、その背景は少しずつことなるだろう。

あ、スーパーマンだ!指をさすとみんながそっちを向くように、付箋紙を指でさし示すということが重要なんだ。
乳幼児期から手に入れているのに、ホワイトボードの前では、できてない現場が多いのではないだろうか。

心理的安全性


しかし、誰かに怒られる、上司に悪い評価をされるという「場」では共同注意を促す行動や表明は難しいだろう。
安心して、指差しをするためには、心理的安全性が重要になってくるわけだ。

心理的安全性をGoogleで検索すると下記のような定義がトップに出てくる。
「心理的安全性」とは、英語のサイコロジカル・セーフティ(psychological safety)を和訳した心理学用語で、チームのメンバー一人ひとりがそのチームに対して、気兼ねなく発言できる、本来の自分を安心してさらけ出せる、と感じられるような場の状態や雰囲気をいう言葉です。

Googleのre:Workが有名であり、またアジャイル界隈ではJoshua Kerievsky氏のモダンアジャイルの「安全を必須条件にする」にも同じ概念が通じる。
こういったことが文化として根付いていることがソフトウェア業界だけでなく、創造性高く、モチベーション高く仕事をしていく上では欠かせないだろう。

創造的なパフォーマンス志向の組織


それを後押しするように、書籍LeanとDevOpsの科学(P.40)には、協力体制と情報伝達と責任に関して、このような特徴が記載されている。



不健全 or 官僚的 or 創造的

あなたは、どんな組織文化で働きたいだろうか?


  1. 不健全な権力志向の組織
  2. 官僚的なルール志向の組織
  3. 創造的なパフォーマンス志向の組織


私は間違いなく、3番目。図の中の一番右だ。
協力体制が確立し、情報伝達に熟達し、リスクを共有する組織文化。
この状態になるためには、共同注意や心理的安全性が重要な要素になっていくだろう。

しかし、組織文化は1日では変わらない。地道にいろんなプラクティスや共感やスキルUPに時間をかけて投資していくしかない。理論と実践とを繰り返しながら。自分たちで発見していく旅。
組織内で理想をかたり、ビジョンをかたり、価値観を表明しあいながら。


最後に


共同注意は生後1年弱から身につけはじめていくスキル。その他にも、こどもの頃に身につけることや親から教えられることが多くある。
  • 何かをもらったらお礼を言うこと
  • 悪いことをしたら謝ること
  • 外から帰ってきたら手を洗うこと
  • 自分は害がない人間であると表明するために握手や言葉で自ら挨拶をすること

単純だからこそ大人になっても忘れてはいけないことなんだと思う。

しかし、私自身は、それを他人に押し付けるつもりはなく、ただ、ただ、堅苦しくなく、相手にもそれを感じさせることがないように自然にできるような人になっていたい。

イキイキと人間らしく創造的に社会に貢献するために、これからも組織文化を考えて行きたい。

創造的なパフォーマンス志向の組織を、心理的安全性のもと、共同注意を。

まずはアナログのホワイトボードや付箋紙を使いながら朝会やふりかえりのプラクティスと一緒に。

アジャイルやスクラムはその入り口を与えてくれる。
先人たちやコミュニティーの仲間から教わったり、それを次の世代に伝えたり。

ひとりでも共感している人が世界にいることを信じて。もう少し、あと少し。一歩ずつ。

数年後、世界から心理的安全性という概念が消えるくらい当たり前に。
「昭和や平成の時代には、そんな不健全で官僚的な組織が普通だったんだね。歴史の授業で習ったよ」と次の世代が安全である恩恵を受けられるように...ポエム。


このエントリーは『DevLOVE Advent Calendar 2018 』の23日目(2018年12月23日)の記事でした。

参考

このブログ記事を書くにあたり下記から引用させていただいた。



2016年12月28日水曜日

ジョイ・インク。僕の理想がここにある。僕の妄想は武器だ。


「ジョイ・インク」という書籍が2016年12月20日に出版され、レビューをちょっとだけお手伝いしました。

とある日、とある方からレビューの依頼が突如やってきました。
忙しい時期だったので、ちょっと躊躇しましたが質問など一切せずに「やりまーす」の返事を出します。

イントロダクションを読んだだけで、この本はビンゴであることがわかります。
もう・もう・もう面白くてしょうがないのです。
例えて言うなら、シータがタイガーモス号への乗船が決まり、乗組員達がハエ飛行機でぐるぐる飛び回る感覚です。自分が思い描く組織風土・組織像がここに描かれているのです。

平日の寝る時間や祝日の全時間を投入しても、全く苦にならないほどでした。
24時間連続でレビューをし続けた日もありました。
まったく眠くならないし時間感覚を忘れてしまうんです。
1つの英文にハマると、30分とか1時間とか、あっという間に経っちゃうんです。
まぁ日本語にハマることもね。

脳内:英語ではそう書いてあるけど、日本語じゃちょっと伝わらないよ~!
脳内:でも原文もそれを意図してあえて書いているのか?
脳内:そこまで考慮する?
脳内:うーん。
脳内:でもこの違和感は依頼主に伝えないといけないよなぁ

なんて考えながら、翻訳文と英文を行ったり来たりの日々です。前段落や章タイトルをにらめっこしながらね。

ご飯食べたっけ?昼?夜?ん?腹減ってないなぁ。まいっか。
そんなフロー体験をこの齢でできるとは思っていなかったです。

レビューしたメンバーの中でも、指摘した項目は結構多かったんじゃないかなと思います。
(効果的だったかはまったく、まったく、まったく、まっ~~~~~たく、別の話)
翻訳陣の方々には大変ご迷惑をおかけしました。

書籍の内容も素晴らしいんだけど、
指摘に対する翻訳陣の回答がもう圧倒的なんです。もう破壊的なんです。
「みんな、どんだけの生産性と頭脳を持っているんだ!!」と脳内をコダマしまくってました。
Issueを放り込むと瞬速でリプが返ってくるんです。
そんな爆速のしごとに携わっててました。徹夜で日の出を見ることも。高揚感はハンパなかったですね。
(もちろん業務外です。)

大変だったといえば大変だったけれど、書籍の文脈・しごとをする仲間・プロセスなど、いろんな条件が重なるとアドレナリンが放出されまくります。
充実してました~。

私がここ数年、社内で取り組んでいることや考えていることの本質が描かれていました。共感しまくりです。

■タイトル : ジョイ・インク
■サブタイトル:役職も部署もない全員主役のマネジメント
■刊行日 : 2016年12月19日
■出版社:翔泳社
■価格 : 1800円+税
■仕様 : 288ページ
■URL  :http://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798148786

本当にお薦めです。

この投稿の文面で、こいつヤバイぞって思ったことは決してマネしてはいけません。

レビューというほんとーにささやかな一部のタスクだけど、ひとつの書籍を作り上げるしごとに携われたこと......感謝でいっぱいです。

彼らの書籍が出版され、多くの日本の人たちに読まれることを想像するだけで、私はとても嬉しいのです。

めでたしめでたし。

2014年3月1日土曜日

勉強会参加メモ:DevLOVE「Lean UX の現場 Designing Culture〜文化をデザインする」


日時:2014/02/28 (金) 19:30 - 21:30
URL:http://devlove.doorkeeper.jp/events/8856
場所:マンサード代官山 1F Theatre CYBIRD
講師:坂田 一倫氏
概要:Lean UX の現場。アジャイルはUXの夢を見るか?
LeanUXで扱うのは、デザイナーと開発者が上手くチームとして働けるための原則やマインドセットです。それは、アジャイル開発とUXデザインが組み合うための最初の一歩と言えるでしょう。果して、LeanUXが現場にもたらすものは何か。皆さんで考えてみましょう。




場所は、超奇麗なシアター。CYBIRDさんにお邪魔しました。






講演スライドもいち早く公開されています。早い!!

Designing Culture with Lean UX
-ルールではなく文化をつくる-



感想

Lean UXの書籍を早速買って読みたくなってしまった。UXのことだと思っていたが、それだけではなく、文化の醸成のことが書かれているという。ルールではなく、文化を育てるのだと。自分の周りを振り返ってみると、顧客に真の価値を提供するよりも、単なる成果物を生成するということに価値観が置かれている。なのでスゴく耳が痛い。頭では分かるのだが、周りの価値観に流され、自分もその中の1人となってしまっている。実際に行動に移せていないのは、分かっていないのと同じこと。アイデアを発想することに意味はなく実現することに価値があるという、本日の講演に出てきた話題と同じだ。

ドラッカーのMBO(目的管理)の話が出てきた。先月読んだ「目標管理の教科書」にもでてきたことに通じるものがある。ただ、MBOの後ろにself-controlが付き、自己統制が必要である。つまりアジャイルで言うところの自己組織化で、内発的動機付けを重視するということだ。組織・チームで成果を出すためには、変化の激しい世の中の中では、トップダウンによる官僚的なプロセス管理では追いつくことができない。そのために、市場の状況に合わせて、フィードバックループを回し、学習から成果を出していく仕組みと、それと同時に、顧客に一番近い現場で意思決定を行えるようにする必要がある。これは、ドラッカーの言う21世紀のプロフェッショナルの働き方だろう。今週読んだ、「アグリゲーター」にも同じことが書かれていた。

「目標管理の教科書」に関しては過去にこんなの書きました。
http://araratakeshi.blogspot.jp/2014/01/blog-post_3703.html






また、文化の醸成のために、可視化を至る所で行い、透明性を維持するというのは、まさしくそう思った。
ホワイトボードや廊下でも構わないので、各KPIや数値目標などを表示しておくことで、何か安心感や応援したくなる気持ちを醸成させる。これが組織の壁を打破するため、越境の第一歩だと思う。

講演の中での下記は、スゴく響いた。
「無駄をなくすことが目的ではない。目指すはリーンボディ。無駄のない筋肉質。結果として無駄が省ける。目的は無駄を省くことではない。」
日本人は得てしてプロセスを磨くことに注力してしまう。零戦の甲板の裏がピッカピカに磨かれていて、スピードなどの性能が格段に優れていることに、かつ、日本人のエンジニア力の高さに、米国のエンジニアは驚愕したという。それと同時に、このような部分最適化では、絶対に戦争に勝てるはずもないと思ったという。
我々は盲目的に部分最適を目指してしまうDNAを持っているのかもしれない。しかし目指すのは、無駄のない筋肉体質の肉体である。この言葉と、ダイエットの例えは分かりやすかった。無理なダイエットでは、確かに長続きはしない。リーンの全体最適化を常に考え、そもそもユーザーの抱えている問題を解決することに重点を置くようにしたい。

私自身、日々、社内で文化の育成に力を入れている。周りからはKPIや数値で計測することがカンタンではないので、そこを求められる。しかし、気にしてばかりいると一向に進まない。できることを一歩ずつ、前進することを心がけ、多方面にご迷惑や協力を依頼し、色々な企画やイベントを社内で開催していくしかない。活性化している気がするが、それは自分が過去と比較した結果であって、他のメンバーはそれほど感じていないのかもしれない。ここのギャップは、計測しようがないなぁ。それでも、自分の信じる方法で前進するしかないのだろう。
そんな勇気を貰った講演でした。本当にありがとうございました。



文字お越しをつらつらと


19:40 - 20:20 「Designing Culture〜文化をデザインする」坂田 一倫氏


ハッシュタグは、書籍等に関わらず、日本のLeanUXに関係することは、#LeanUXja

ルールではなく文化をつくる
組織文化をつくる

そこに左右されない文化を作ろう

お客さんに優れた製品を提供したい。UXの視点から双方に関連した考え方

2014.1.22 O'Reillyから発売された

こめた思い

日々、ニュースが来る。

IT業界の変化は恐ろしいほど速い。
2013年を振り返るった絵にまとめている。PS4、XBOX

企業価値が2倍や半分。すごく特徴的な年だったのでは。
流れが速いからこそ、流行にまどわされず、本質を。
サービスを提供している会社はどうあるべきか。
これを込めた。

実現している企業はあるのか?ある。
米国 Yahoo!メリッサ・メイヤー。驚きの変革を見せる

物理的に場を一緒にいることが良い。
ヒンシュクをかったけど、在宅勤務を止めた。
ノマドワークがはやっているさなかで打ち出した。

三人よれば文殊の知恵。協力的になることで素晴らしいアイデアが生まれる。
アイデアを組み合わせることで、より良いものになる。

文化のデザイン。ノマドから協業によって、創造性より協業性をとった。
株価74%あがった。
離職率も減った。

LeanUXと親和性がある。
企業の本質は、そもそも文化である。

マインドセットとは、文化のデザインにもなる。

ドラッカーにも通じるものがある
ドラッカー:MBO(目的管理)で人々の生産性を上げる

この本の中で提示されている手法は、企業の課題、気づいていない課題を表面か。それを答えに導いてくれる本である。本来のものづくりに焦点をあてられる。

LeanUX Thinking
代表的なものを4つ
1.どのようにつくるか、ではなく、どのようなものをつくるか?
2.問題解決。そもそもユーザーの抱えている問題を解決することに意味がある。
3.「足の引っ張り合い」から「助け合い」文化の醸成へ
4.中間生成物主体の文化からの脱却。


1.どのようにつくるか、ではなく、どのようなものをつくるか?
文化をつくるのと一緒。ルールを作るかではなくね。夢を実現するためにどのような文化にしなくてはいけないかってことにフォーカスしている。

どうやってUXするのか
HCD:10年以上も前に提唱された。
Human Centered Design: Research->Concept->design->develop
評価を繰り替えして回していく
これは、ISOでも定義されて型にはまっている。普及されている。でも沿おうとするとリサーチしないといけないって、そしてプロセスに従おうというプレッシャがかかる。本末転倒。

アイデア:市場でリサーチして、コンセプトをつくって。。。ゼロベースのアイデア発想ではない。

着実に実現されないと、アイデアには価値がない。実現されて価値がある。どうやって実現するかに意味がある。

HCD IN LEAN UX
Concept->Research->design->develop
リサーチとコンセプトが逆になった。
スタートがアイデア。それを実現するためにどうすればいいか。なのでアイデアの実現性が高まる。
自由な発想から創発的なことが可能になる。

2.問題解決。そもそもユーザーの抱えている問題を解決することに意味がある。
「問題解決よりも、問題の発見と定義」に重きを置く。
問題解決を優先してしまうと、問題とその定義の質が間違っていたら無駄になる。

定義された問題、発見された問題の質が高かった。成功する要素。

歴史を振り返る。
人間中心設計はハードウェア業界から始まった。
Why:Business ここでLean Startup
What:Development アジャイル開発。親和性の高い領域でものづくりを
How:Usabilityユーザビリティの根底にはったHCDを取り入れた。ユーザビリティを改善するために取り入れられた。

問題解決というのは、開発やデザイナと一緒にやっていたけど、そもそも解決したいのはなんだっけ?なぜ作るのか?

3.「足の引っ張り合い」から「助け合い」文化の醸成へ
デザイナとエンジニアで仕様書と違う等のイザコザがあり、その状況に遭遇していた。協調性を維持すること。透明性を維持する。
打ち明かす。これを一目でわかるようにする。

メンバーの1人一人、自分の領域の殻にこもって生産性をあげるように作業することが多い。一番の贅沢はチームが一体のなって作ること。
組織の断片化、分節化が原因なのでは。橋渡しとしてのドキュメント。お互いが孤立してコミュニケーションしている。メールとドキュメントでね。
目標が課されるので、サービスの目標を達成するより、部署目標を優先させてしまっている。

アジャイル要素
ペアリングやアイデアの幅を広げ、質を上げる努力が必要。中抜きでチーム間のフィードバックが速くなる。質を上げることを可能にする

4.中間生成物主体の文化からの脱却。
ドキュメント等の文化を止めよう。

Dave McClure
Customer don't care about your solution,  they care about their problems. 
「顧客はどんなサービスを提供しようと関係ない、顧客自身の課題しかみていない。」
何のために作るのか、という観点を持とう。ドキュメントではなく、お客様のソリューションに関連するものを作っていく。
結果として無駄がなくなっていく。

Lean
無駄をなくすことが目的ではない。
目指すはリーンボディ。無駄のない筋肉質。
結果として無駄が省ける。目的は無駄を省くことではない。

中間生成物のドキュメントを省く。
ドキュメントなどの位置づけが変わる
ガイダンスのためではなく、記録するための資料として位置づける。
脱却は、なくすではなく、位置づけを返るってこと。

ユーザーからしたらどんな文化があろうが、製品があろうが関係ない
サービスというのはインターフェース。コミュニケーションをデザインすること。
顧客とチームの人のコミュニケーション手段である。
何を作るのではなく

最終的なメッセージ
LeanUXマインドで部署間の壁を壊し、新たな文化を築いていきましょう。
マインドセットって何で必要なの?
企業は運用改善や効率をあげようとする。部署間の連携やコミュニケーションが少なくなっていく。
部署間の壁を4つのマインドセットで改善していく。

LeanStartup成長のエンジン
LeanUX学びのエンジン
 ユーザからの学び
 チームからの学び

学びの軸を設定する。どういう観点で学ぶ。

CPS Hypothesis
Customer: Who has the Problem?
顧客は存在するのか?

Problem: what is the pain point?
お客さんが抱えている課題は実在するか?
きづいているか

Solution:what is your solution?
対象のサービスやプロダクトは問題を解決できるか

これを学ぶことによって、改善し、共通の目的に向かっていく。
共通言語ができコミュニケーションができる。

方法論
Solution:LeanCanvas
Customer:ペルソナ ニーズや不満点
Problem:ストーリーボード 6up sketches シーンの一コマ
どうやってお客様の課題を解決しているのか?
想像と違うのであれば、検証すればよい。実験を促すためのエンジン。サービスとしての確度があがっていく。1回で終わるものではない。項目の前提を洗い出して、成長させる。
これはあくまでもスタート。それぞれテンプレートがある。部署が関係なくビジネスの特徴で、これらのS、C、Pで書いてもらう。前提を聞いてみると、確かめたいという衝動に掻かれる。
ユーザーの声が会社を動かす。ドキュメントではない。

Lean UX in Practice
作ることを目的ではなく、
何をつくるんでしたっけ?
学びが重要。
リリースは実験するもの。
学びを促すための仮説を構築する。
ビルドを先にするものではない。無駄をなくすことを目的にしていないのと一緒。

職種や歳、国籍は関係ない。
ピッチにて、こういう経験をした、この課題がある。これをみんなで考えていく。
2日でできるのに、企業で3ヶ月かかるのがばかばかしくなる。プロトタイプはこの感覚でつくる。
最終的な問い。週末やハッカソンでやっている。本来のものづくりってこうだよね。
コミュニティで本来のものづくりを追求していく。
マインドセットやツールを手に取って、前提の洗い出しをやってみて、文化を築いていければいいのではないでしょうか?


20:20 - 21:00 オープンディスカッション


質問 納期が短く決まっていた。いつまで仮説検証を繰り返すのかが難しかった。向いている、向いていないProjectがあるか?
ユーザーと接点がなくても学べる。つくることと出すことの期日が決まっているのであれば、そもそも、誰が作るのかが決まっていれば。検証を効率的に行うために、3つの指標をキッチリ設計する。
学びをビルドした後に持っていくということをオススメする。

質問 Leanで進めていく。KPIのどこに引っかかる。説得が難しいという気がする。感想や考えを教えて?
KPIが定められていて、定めていても、別の方法でってこと?このKPIを上げることが決まっていて。Leanで担保できるか?
部分的になると思う。上げていきたい対象が何個かあると思う。
そのキッカケがあると思う。どのコマがそれにあたるのか、そのシーンにあたるのか、そのために3つの軸をもって検証する。
サービスの理解とそこのニーズにフィットしていることの確認が必要。KPIは事業視点の言葉。ユーザー視点の言葉に変えていくと必然的にLeanのようになる。

質問 新規サービスをローンチした。ブレストが大好きだったけど、みんなの意見の無難なところ集めになってしまっている。8人くらいでした。
ファシリテーションが大事。バランスチームという発想。3人で一チーム。関係者はいっぱいいる。アイデアを3つであらわす。
 ビジネス
 デザイン
 開発
この3つでバランスチーム。この3人でブレスト。自由度があったとしても、2時間はやってられない。時間制御でアイデアの質があがる。10個書いて、2つに分ける。いるといらないに。隣の人が破る。アイデアが生み出しやすくなる。納期や市場などもあるので、3人が一番思うものを意思決定する。トップダウンで意思決定もあるだろう。使う人やユーザーの誰に響くのか、その仮説を確かめていく。違うアイデアになるかもしれない。そのためにピボット。アイデアのピボット。短時間で実施する。

質問 捨てたアイデアの行き先は?
その時点では捨ててしまう。愛着があると改善はできない。たたみ方を仕方をしらないと成功しない。捨てるって、腹を括ると次のアイデアが生まれやすくなる。

質問 どんな時にLean思考にであったのか?
LeanStartupに出会ってから。起業法だと思っていた。無関係だなぁ。エリックが日本に来た時に、親近感を持った。HCDやUXの人が一緒に登壇していた。
スタートアップは時間や資金が限られている。彼らは限られているこそ、価値をユーザーに理解してもらうためにユーザーエクスペリエンスデザインが重要なんだ。
リーン思考を学んでいこうと思った。


質問 ドキュメントをリアルタイムではなく、記録のため。実際の現場で、どのタイミングで記録に残しているのか?
ドキュメントは一番最後。リリースする直前。QAの期間。一番最後の行程。

質問 ドキュメントの記録の期間は確保しているのか?
開発やデザイナはやる暇がないので、マネジャ達がやっていた。いなければリリースした後。ベストは直前。


質問 LeanでMVP。適したビジュアルのデザインのコツは?
デザインの方法になるが、デベロッパーと一緒に作ってしまう。ツールによって変わると思う。口頭でフィードバックしながら設計。二人三脚でやっていく。
全体的なデザインのトーンを揃えるにはCPSを検証する際、3つの軸、仮説が揃った時点、ターゲット、利用シーンが共有できたときに、
ムードボード:デザインの方針を作成したり、ブランド方針を決めたりして、それをMVPに入れて、印象調査をする。

質問 Lean UX 開発者には有用。逆にデザイナやユーザーリサーチャーには、時間も取れない。ドキュメントも書かれない。発揮できることが少ない。脅威を感じている。うまくやっていくには、どうしたらよいか?
デザイナからすると、日本と海外でスキルセットが違う。日本はビジュアルデザイン。米国はインタラクションまで含まれる。
米国では、デザイン以外のスキルセットがあるので活躍する場が増えている。
日本では、そのマインドセットが一番大事で、一度、デベロッパーと席を近くにしてコミュニケーション大事。途中成果物を見せて、一緒に考えるなどの働きかけが重要。
3つの仮説を検証するときにユーザーリサーチャーは活躍できる。課題の聞き方は価値を発揮するだろう。誘導尋問にならないテクニックはつかって、直面する課題を発見できるだろう。
ドキュメントは伝えるためにある。評価してきた段階でチームでリサーチしたインサイトを伝えるようなことをすれば、ドキュメントがなくても、やって成果を伝えられると思う。

質問 文化を根付かせる時の障壁と、施策を教えて?
2つの方法。アプローチ。
政治と実践プラクティス
1.政治:役職や社長。意思決定社を動かす情報を与える。
上は時間がない。接点は持っていると思うので、ユーザーとの設定をビデオで流す。忙しいので、お客様が利用しているシーンを見たことがない。声や表情を見る機会がない。
組織を動かす原動力はユーザーの声。
プロジェクトルームに、記録や写真を壁中に貼る。人が歩くと気になる。1個1個見て、気にしてもらう。PostITで書いてもらう。他の部署の人も意見をくれる。
2.実践プラクティス:小さなチームでやり始める。ものづくりは他部署との連携が絶対必要になる。同じ共感を持ってもらう。たとえどの部署でも同じ課題意識で動けるような文化を作っていく。

質問 間違えてもいいんだよって言っても、最初に間違えるというハードルが高い。こんなことをやっていていいのかの雰囲気の打開方法?
間違いを許容する文化を作るには、他の方のものを提示して、恊働的にやっているということ。自分1人ではなく。
みんなを巻き込んでやるのが大事。思い込み」が良い言葉で、正しい、間違いは関係ない。これを書くことで、改めて確かめてみる。そして確認して新しい発見をする。
共通認識を持てる。1回でもできれば成功だと思う。学んだことを反映しているかは、個人によるが、やったことを見てみて、定期的に見たりする。働きかけをしてみる。
思い込みを排除してみんなでやっていくことを醸し出す。
実験:構築
仮説:要件
学び:検証
言葉を変えるだけでハードルが下がる。空気を作りやすい。

質問 リーンで進めるなかで、世に出すために、検証ばかり繰り返してばかりいる。最小限で世に出してしまう。どっちも課題がでてくる。どっちが良いか?
出して、検証することが良いと思っている。直面するMVPの設定がカギを握る。ミニマムだすのは良くないと思っている。ランディングページを出しても原因が分からない。
MVPをペラ1ではなく、商品を見れるようにして、買うという仮ボタンをつくった。
そこまでをMVPにした、仮説を作った。その答えば出してみて直ぐ分かった。仮説の精度と答えを導きだす道や、そのためのMVPなのかという設計をきちんとする。
バイアブル:実用可能性。ユーザーが作っていけるという判断ができるもの。
動画は強い。使うイメージがある。次に何をしたらいいか、次のアクションをさせて上げる。見た後に何をするかを提示してあげる。
使ってみたい、課題が楽になるのかなぁ。次のステップが明示されていないと使われない。
興味の先を提示して上げる。サインアップをしてより、ソーシャルで接点を作る。
ダミー購入ボタンでコミュニケーションするのも大事。


もし、公開NGのことなどありましたら連絡ください。修正します。誰となく。






















2014年1月29日水曜日

『Toyota Kata』 について動画やスライドなど まとめ

『Toyota Kata』なるものが存在するとか。ちょっとまとめてみた。



2014/01/28(火)開催のリーンカンファレンス2014
~ヒット商品を作るための仮説検証プロセス - 日本でリーンを進化させる - ~
http://esminc.doorkeeper.jp/events/7693

行くことができなかった。12月の時点で、この日は業務が決まっていたので申し込みすら、できなかった。ソーシャル上ではスゴクよかったという感想がいっぱい。...行きたかったなぁ。


で、まず

書籍

Toyota Kata: Managing People for Improvement, Adaptiveness and Superior Results
  • Kindle版   ¥ 1,685
  • ハードカバー ¥ 2,566


動画


著者Mike Rother氏

Lean Summit 2012 - Mike Rother - Toyota Kata
http://www.youtube.com/watch?v=fYoppX3VHIY




アニメもあった。

Improvement Kata
http://vimeo.com/73047026


Improvement Kata from Darren Dolcemascolo on Vimeo.



スライド

Toyota Kata by Mike Rother
http://www.slideshare.net/mike734/toyota-kata-3101182




おっと著者が32個のスライドをアップしている

SlideShare: Mike Rother
http://www.slideshare.net/mike734/presentations




Wikipedia


Toyota Kata is a management book by Mike Rother. The book explains the Improvement Kata, which is a means for making creative work teachable.

本家

ここが本家サイトか

The Toyota Kata Website
http://www-personal.umich.edu/~mrother/Homepage.html


このサイトにFree Handbookなるものがある

The Improvement Kata Handbook
http://www-personal.umich.edu/~mrother/Materials_to_Download.html


本家サイトは情報の宝庫

動画は、こんなにいっぱいあるのか!!!

http://vimeo.com/channels/improvementkata/73047026


Book Summaryもある。
http://www-personal.umich.edu/~mrother/KATA_Files/TK_Synopsis.pdf

流石!本家のサイトは違う!!


もちろん、全然読んでおらん。

2014年1月23日木曜日

達人アジャイラーの経験と知恵がここに。アルティメット・アジャイル・ストーリーズ イテレーション3





「アルティメット・アジャイル・ストーリーズ イテレーション3」読了。

アジャイルになることを実践している方々の試行錯誤の生の声があふれている。ヒントの宝庫だ。
それぞれの人が異なった切り口で書いており、どれもこれも、頷いてしまう。
また、アジャイルの原点などを再掲してくれたりするので、「あーそうだよね」って再確認することにも役立つ。
1人の著者によって書かれた書籍とは全く異なる面白さがある。シリーズ3作目だけど、継続ネタの著者もいたりして結構いい。

XP,Scrum,Leanなどアジャイルの形はそれぞれあるけど、それを取り入れただけで上手くいくものではないんだよね。
それを使う人によって、いかようにも変えられる。
野球やテニスなどルールやフィールドはあるけど、良い試合もあれば、最悪の試合もある。
これと同じように、決まり事がシンプルであればあるほど、そこに介入する人によって、柔軟に変えられる。
これは、選手目線(現場)、監督目線(マネジャ)、参加者目線(顧客)、で少しずつ異なるんだろうなぁ。でも最終的な価値を生み出す先に届くように活用していくべきなんだよね。

それぞれの達人が実践している試合、最高に面白い。

そして、ジム・コプリエンさん寄稿のボリュームと内容が圧倒的。
』がここにもある。
日本って結構すごいじゃん。これらが日本人の暗黙の価値観にあるって我々のストロングポイントなんだよね。成果ということよりもこういった特性にもっともっと焦点をあてるには、逆輸入しかないのかなぁ。






各著者の感銘を受けた引用


「ユーザーストーリーマッピングによる期待マネジメント 市谷 聡啓氏」
コストや期間によるスコープ調整に没頭すると、いつの間にか見失っていることがある。なんのためにプロダクトを開発するのか、そのミッションは常に忘れてはいけない。
ユーザーストーリーマップ上で縦と横で表される面積が、プロジェクトでの実現範囲となる。この面積が全体として大きくなりすぎたり、偏りすぎないように、ステークホルダーと一緒になって調整するのが、ユーザーストーリーマッピングを用いた期待マネジメントである。


「関西人スクラムマスターがとあるチームと過ごした日々 中村 洋氏」
割り込みタスクをタスクボードに追加する際に、その優先順位をタスクボード上で表現しました。急ぎであればDoingレーンに近い側に、そうでなければ、遠い側という感じです。優先順位を決めるには、依頼者にそれをやる理由や期待する効果を説明してもらう必要があり、それをスタート地点として...会話が始まります。
...
(一度に変わらなくても)このように一歩一歩工夫して、改善していくことで、より成熟したチームに変わっていくことができます。


「だからリーンソフトウェア開発は難しい 藤原 大氏」
真の問題を解決する
作っているプロダクトに焦点を当てるのではなく、顧客がまさに遭遇している問題に焦点を当てる。

「アジャイルなチームのつくりかた 阿部 智紀さん」
『アジャイルだからこれをやってみよう!』このような言葉はチームの中で一切でてきません。
...目的がアジャイルになるとプラクティスを正しく行うことに注意が向き、結果、ユーザにとってもチームにとっても正しいことを行うことができなくなってしまいます。


「アジャイルの夢を実現する -チケット駆動開発で考慮すべき点 阪井 誠氏」
...マインドはアジャイル開発の重要な要素です。しかし、サーバントリーダーシップや自律的な組織、メンバーの能力を最大限に発揮するという考え方は、従来法での開発となんら矛盾しないものです。また、顧客への価値の提供もビジネスを継続するには、当然必要とされるものです。...アジャイル開発に依存しない、そのようなマインドの実現を目指したものがプロジェクトファシリテーションと言えます。

「チームビルディングで強いアジャイル開発チームへ 関 満徳氏」
チームの中で、メンバーがお互いに刺激し合ったり助け合ったりすることで、メンバーの知識や経験が蓄積され、チームとして強くなり、チームとしての成果つまり相乗効果が発揮できるようになります。
...グループとは特定の目的を達成するために集まった複数の人々、ただそれだけです。...一方チームとはグループの中でも協調を通じて、プラスの相乗効果を生んでいるものを目指します。
チームメンバーの一人ひとりが、チームビルディングを意識し、チームビルディングを続けることが、強いチームを作るためには必要です。

「マネジメントの昇華:数字のマネジメントからの卒業 大野 晋氏」
マネージャから伝えられたのは、『迷ったら変えろ!』という原則だった。マネージャの仕事は変えること!

「マイクロソフトのエバンジェリストがやってきた”アジャイル” 長沢 智治氏」
私は技術で壁を作ってしまうのは開発者にとって機会損失になるという思いをもっている小さな枠にとらわれず開発者のもっているポテンシャルを最大限に発揮してほしいのだ。そこにはきっと『アジャイル』がひとつのテーマになるとも思っている。


著者のリストは下記から見ることができる。
http://ultimateagilestories.web.fc2.com/bookcontents3.html




2013年12月1日日曜日

「リーンとカンバンの本質と現場改善」勉強会に参加 2013/11/28


勉強会

リーンとカンバンの本質と現場改善 〜平鍋さんと現場課題を考える〜
2013/11/28 (木) 19:30 - 21:00
http://leanfromthetrenches.doorkeeper.jp/events/7026

本家
http://lean-trenches.com/lean-kanban-essential/

感想


  • とにかく、平鍋さんの話が面白い。ファンになってしまった。また、こういった講演があったら、是非聞きに行きたいというか行く。この場をつくってくださった平鍋さん、市谷さん、藤原さんに感謝感謝感謝。
  • 現場の人が考えて、顧客の目線で考え、現場でカイゼンするような文化をつくる
  • プルコンセプト、これがスゴく重要。プッシュ型ではない、コマンドコントロールではないんだ。このコンセプトにより自己組織化等が関連してくるわけだ。
  • それぞれの現場でカイゼンしながら生まれてくる。このたゆまぬカイゼンや学びがリーンだと思った。
  • 今読んでいる書籍のテイラー主義の話がでてきたのは、面白かった。科学的管理手法の場合、日本ではPDCAのデミングばかり注目されるが、実はその源流のテイラーが存在する。さすが、平鍋さんだ。
  • 爆弾の例えは最高に面白かった。大爆笑。



当日メモをだらだらと

第一部:リーンとカンバンの本質 - 平鍋健児氏(40分)


アジェンダ

テクノロジー上、正しいことが、上手くいく訳ではない。人がやっぱり絡んでくる。
その人にあった方法でアジャイルの良さを伝えていきたい。

  • リーンとはなんだ?
  • スクラムとカンバンの共通点は?スクラムもカンバンも親はリーン。
  • {現れる}現場

リーンとは

  • こうやって、こうやるのがアジャイルですっていうのは、あまり良くない。
  • あらわれてきた現場がリーンである。
  • メアリーがリーンとアジャイルに線を引いた。Lean Software Developmentをアジャイルとリーンの間につくることで引くことが可能になった。
  • カンバンはアジャイルからのスピンオフ。異端な感じ。
  • リーンから直接の影響を受けている。
  • 日本では良い。XPやスクラムは型を持っている。
  • カンバンは、今あることを目に見えるようにすることから始まる。
  • リーンスタートアップは、開発のバックログをビジネスまで広げたもの。
  • リーンシンキング+トヨタウェイでマネジメントに使えるようになった。
  • スターバックスまでが、効率重視のリーンの概念を取り入れた。オペレーションを早くすることでお客様と話す時間をつくるためのものだった。現場でそれを実行した。
  • 大テイラー主義に、科学的管理手法。計測主義。そことは、ちょっと違っていて、サイエンティストが外にいるのではなく、チームにいるのだ。チームで測って、チームでカイゼンするのがリーンだ。
  • 経営陣はアジャイルをリーンと呼ぶ。

平鍋流リーンの定義

  1. 顧客の目で価値を定義
  2. 価値の流れを可視化(指でさせるようにする)
  3. それをエンドツーエンドで細く、早く流れるようにする
  4. その流れのカイゼン活動を、現場で実際に仕事をしている人々が行う

WaterFallは太い流れ。リーンは、細く、シューっと流す。「1個流し」がToyota流。できるだけ在庫を減らす。

リトルの法則

WIP= LEAD TIME(出来上がるまでの時間)× スループット(生産性)
同じスループットなら、WIPを小さくすれば、リードタイムが短くなる。早く提供できる
未完成のものを減らせば、早くできる。

人間は学ぶことができるという特徴がある。

WFは一筆書き。爆弾処理だと思おう。
アジャイルは危険だから小分けに使用。小さい爆弾だから死なない。やっているうちに上手くなる。
渡す前に声かけようよ。向き変えようよ。回していくうちに上手くなる。終盤にくると上手になっていく。

ScrumとKanbanとセル生産(1人で全部つくる)の共通点

  • WIPを制限する
  • 時間を使って制限する。顧客の価値に注目する。

車の生産

リーン生産を考える時、アマゾン川流域に考えると、それは全部の支流にあたり、全部在庫になる。
売れたという市場の状況がそれぞれの現場に知らせる。知らせが来たらつくる。1個売れたら1個つくる。

屋台(ホットドックスタンド)

全体を知っていることでカイゼンが生まれる。
1つのことをやっているとカイゼンが生まれない。顧客に面前していることで、カイゼンしようと思える。なぜなら顧客を喜ばせたいから。

プルコンセプト

顧客価値に近い方から終わらせる。
Stop Staring.Start Finishing.

The End Of Methodology

  • ふりかえりカイゼンフレームワーク
  • 振り返りながら自分たちでつくっていく。それは、方法論という名前ではない。
  • Crystal,Scrum,Kanbanがその例でルールからなる。でもカイゼンして、成長する仕組みができるようになる。
  • http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2011/05/end-of-methodology-ja.html
  • リーンとは在庫を少なくするコンセプト
  • フレームワークを定義しているけど最終目的地はわからない。
  • 現場現場で立ち上がってくる。現場を変えていこうというライフハック。それが現場が立ち上がっていくということ。
  • ここ、あれ、って呼ぶことができる、コミュニケーション空間をつくる。直感での把握空間をつくることができる。それがカンバン。ハードディスクでは指差しできない。
  • いろいろな人が集まって、話ができる。偉い人に見てもらえる。

ブラジルの例

顧客の目で価値を提供する。顧客の製品を棚におくことで、顧客の目になろう。
お客さんに要点を当てる。

産業のパラダイムであり、マネジメントの本質。リーンの本質

時代の変遷
今:現場で考える人々(リーン)
昔:交換可能な人(大量生産)
もっと昔:交換可能パーツ(銃の組み立て)

現場の人が考えて、顧客の目線で考え、現場でカイゼンするような文化をつくる

第二部:「本質」を「現場」に繋げるディスカッション(40分)

Q. マンネリ化の解消法法は?

A.

  • 発言する人とトライする人が同じでチームになっていない。
  • 少なくとも、13年間毎週振り返りをやっている。秘訣より習慣化している。司会は持ち回りになっている。サイレントブレストで貼っていくことで全員参加になりえる。
  • 一回失敗させる。


上司のところに行って、今期の目標を聞いて、何か手伝えることはあるかという、聞いて上げる。つらい人に聞いて上げる、それの提案の協力するという提案をするだけで良い。



Q. 割り込みを制御するには。
A. 割り込みには付箋の色を変える。付箋の大きさを変える。量が分からないので見える化するようにする。
一個流しが重要
タスクにながす人の制限。手があく人。マンパワーのマネジメント。
コンセプト上で1個だけで、連続して1個が沢山流れるのが理想。作業人によってばらつきがあるので、WIPの最適化は現場できめる。少ない方が良い。目に見えるようにすることが第1。