サブタイトルが全てを言い表わしている。ソリューション・フォーカスとは、問題からは解決策は見つからないということだ。これは、ピーター・センゲの『学習する組織』の中にでてくるシステム思考にも似ている。問題の周辺にはレバレッジポイントはないということだ。まぁ、問題からの解決方法ではなく、解決に直結することを実施しながら解く方法論をソリューション・フォーカスと呼んでいる。
- プラットフォーム
- フューチャーパーフェクト
- スケーリング
- カウンター
- 肯定
- スモールステップ
P.46からの図を引用 |
まぁ簡単に言ってしまえば、「根本原因」、「ゴールイメージ」、「マイルストーン」
「変化の肯定箇所の発見で加速」、「現実的な最初の一歩の提示」であると、理解した。
シンプルでも間違った解決策はいくらでもある。... シンプルな解決策を見つけてそれを使い回しすることではない。... 『うまくいかなければ、それは解決策でない』オッカムの剃刀の「ある事柄を説明するためには、必要以上に多くを仮定するべきでない」(http://ja.wikipedia.org/wiki/オッカムの剃刀)のシンプルであるということが重要だと思ってた感が自分にはあったので、この言葉は心に残った。解決しないものは、どんなものであっても意味がないのである。「脱デブスモーカーの仕事術」と同じことを言っているのである。
ソリューションフォーカス
もし問題が理解できるか、あるいは原因がわかりさえすれば、解決策がみえてくるだろうと考えるなら、議論がプロブレム・トークになるのは自然なことだ。
不思議なことに、語れば語るほど、問題が大きく、難しくなるように見える。
ソリューションフォーカスの実践者は、「この問題の根底にある原因は何だと思いますか?」というような、ごく自然に聞こえる問いかけを我慢する自制心が必要だ。
... どこで、どのように解決がすでに起こり始めているのかを話すべきである
スキーの指導で何がいちばん受講生にとってありがたかったか、本当につかんでいますか?みなさんのしたことで、何が正しかったのか、つかめていますか?何気なくしたことが、結果としてすごく喜んでもらえたということはないでしょうか?それが何だったか知りたくないですか?
また、別途、高速道路での車の渋滞の話もでてくる。
車の自然渋滞が1台の車の車線変更によって起こることまで把握できたのなら、その問題を如何に突き詰めても問題は解決しない。その問題が発生していないときのことを観察することでこの問題は解決する。交通量の少ないときには発生していないことは分かっている。であれば、混雑する時間帯の制限速度を低くすることが解決策となった。この解決策は、問題の原因(急激なハンドル操作)には一切関係がないことになる。
まさしく、われわれは、この問題点にフォーカスするプロブレムトークをするのが大好きである。どうなっていれば良いかを議論することより、現場では何が起こっているかを理解してもらいたいからだ。現場での最初の一歩などを明確に提示することができないと絵に描いた餅になるのだろう。
でも臨場感をもった未来像は必ず必要であると信じている。大きければ大きいほど良い。脳内バリアを破らないと、自分はすぐに堕落したコンフォートゾーンに引き戻されてしまうからだ。
フューチャーパーフェクト
現状がもっと違っていたらいいのにと思っても、ついほかの誰かが行動を起こせばいいと考えてしまうことがある。そういう心持ち自体はおかしくないのだが、せめて活動の一端だけでもみずから担うくらいの気持ちがないようでは、現状が変わるとは思えない。
具体的に、未来に身を置いて考えてみることだ。まず何に気がつくだろうかと問いかけることで具体性が増す。その答えにははっきりと詳細が、それもささやかな事柄がたくさんあがってくる。
目標の先へとあなたを連れて行ってくれる。
「何によってそうなったことがわかるだろう?」
「どういうときに解決がすでに起こっているか?」
直訳すると「完璧な未来」ってことになるのだろうか。現状から積み重ねで想像するのではない。未来を自分の手元に引き寄せるのだ。この解決方法は至る所ででてくる概念である。ただ同時に、そのための最初の一歩も大事なわけで、それが、次のスモールステップである。
スモールステップ
目標がもし達成されつつあるとしたら、一番最初の兆しはどういうものか、を考えた結果、高邁な理想を追う立場から、もっとずっと小さな、より実行可能な行動の詳細へとものの見方を変えたのだった。「最初の兆し」という表現でそれを表している。うまい表現だ。
カウンター
- 何がよくなっているか
- 何をしたら、その変化が起こったのか
- 他の人たちは何をしたのか
- その変化にはどういう効果があったのか
- 誰が気づいたのか
- 次は何がかわると思うか
問題をどう見るかという無駄な論争に、あまりに多くの時間が費やされている。つまりは同じことについて話しているのに、いろいろな人間がいろいろな言い方で表現しては、言い争いになる。それより、どうなってほしいのかという、フューチャーパーフェクトの部分で意見を一致させるほうが、たいていは得策である。
現在起こっている現象や、フューチャーパーフェクトの肯定やカウンターを積み上げることができるという指標だ。
書籍にでてきた賢人の言葉
自分が世の中に起こってほしいと願う変化にみずからなりなさい
モハトマ・ガンジー
私たちは説教なしに説教をすべきです。しゃべるのではなく行動で神の教えを伝えるのです。
マザー・テレサ
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