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「納品のない受託開発にみる情報サービス産業の未来」
2013/12/12 (木) 19:00 - 21:00
感想
月額固定の顧問型の形態はエンジニアにとってモチベーションやお客様の価値提供やビジネスの成功が好循環で回る仕組みだと言う実践がライブで聞くことができた。これだけでもテンションあがる。
質問コーナー&ビアバッシュは、質問が矢継ぎ早に出てきたが、全部丁寧に回答してくれていた。
実践している人にしか答えられないことがでてきて、うんうんと頷くばかりだった。
これはコンサル等の言葉とは全く異なる。実践の生の声だけあって説得力がありすぎる。
お客様のビジネス側要求とCTOのレスポンスが一致しない場合のことなど2点ほど質問させていただいた。
自分の経験では、自社プロダクト等の場合には、ビジネス側と開発側が必ずしも同意・合意できない場合がある。開発側が、腐りながらモチベーションを下げながら開発残業していることもしばしば見かける。
これらのことが、CTOが合意のもと全力疾走することは、ビジネスの成功という視点に立って喧々諤々することで議論を尽くすことで、かつ、CTOという責任から実践できるのかもしれないと思った。
また、最後の締めが終わった後、お話させていただいた。
下記セッションで隣の席で一緒にワークショップをしたということを倉貫さんに伝えたところ、「あーどこかで見たことが」とのコメントを貰い、それだけで嬉しくなってしまった。
2012/11/17 (土) Ultimate Agilist Tokyo - 集え、日本の活動家たちよ。
http://ultimateagilist.doorkeeper.jp/events/1823
「アジャイルプログラマの定義は俺たちが決める。そして、最速でそうなってみる - 牛尾 剛 氏」
あと、schooの学級委員の件も相談できたことは良かった。年明けには、なんとか開催したい。しないとなぁ。
帰りの電車で、この月額固定の顧問型のビジネスモデルが、既存組織の中で出来る方法はないだろうか?と考えた。稲盛氏のアメーバ経営の独立採算経営の概念と合致するような気がするけど、まだまだふわっとしかしていない。考えよう。考え続けよう。
メモ
東京では、ほぼはじめて。
この勉強会を各地で行っていた。
質疑応答の方が長いので登壇は30分で。
懇親会かつ質疑応答形式で進めたのが、大阪では良かった。
社長が勉強会で登壇しているのに社員は飲み会に行っている。
自社開発でアジャイル > 受託アジャイル開発
アジャイル向いている
予測困難でサービスを育てていきたい
アジャイル向いていない
要件と期間が決まっている。完成したらお金が貰える。
お客様はビジネスの成長を望んでいるのに、システムの完成を目指してしまう。
開発側も納品がゴールであれば、ゴールを目指してしまう。ここがすれ違いの原因。
それは良くない、なので、納品のない受託開発
オーダーメイド
納品しない。派遣もしない。
時間給になってしまうと、アルバイトと一緒。エンジニアをバカにしている。これは腐るしかないロジックになる。
月額定額金額を決める。開発もするし運用もする。顧問ビジネス。顧問税理士、顧問弁護士と同じモデル。
お客様からは内製エンジニアがいるのと同じ。時間で契約しない、月額固定なので派遣とは異なる。
毎週プログラム、毎週機能、毎週ものをつくること。
成果を約束するけど、労働時間は伝えない。労働時間が良いか?成果が良いか?成果でしょ。
完成リスクはお客様がもつ。いついつまでに完成させることの約束はできない。つまり、成果物の完成というゴールではないのだ。
クラウドで、開発、運用を月額定額でメンバーを固定して提供
顧問なのでずっと面倒を見る。
エンジニアに対して、いくつかのお客様がたくさん着くイメージ。
要件定義
要件定義:これは未来の予言の書。予言しないと見積もれない。ベンダー側のため。お客様は要件定義をしたいは思っていない。
今のネット企業のサービスは、スタート時、要件定義は明確に決まっていなかっただろう。どんどん直しまくっていたし、直さないと自然淘汰される。
インターネットのサービスは、ふわっっとしているので、要件定義しても、あまり意味がない。
要件定義しなくてもサービスがつくれる。2weekでプロトつくって直していく。いつでも仕様変更してよい。
ベンダーだったらもめるでしょ。仕様変更は嫌がる。
月額定額なので、いつでも、仕様変更に対応できる。しかし他の機能は遅れるかその月から外れる。
直接エンジニアと話ができるのもベンダー系と異なる。
ベンダーだったらエンジニアに直接するのを嫌がる。営業が見積もったらお金を貰えるかもしれない。なので営業を通してってなる。
月額定額だと、優先順位が変わり、お客様のやりたいことがどんどんできる。
つくらない提案をすると、つくりたくないんじゃないかと思われる。長くつきあうことの方が会社の経営上には一番いい。
ベンダーは、思いつきで言ったことを見積もりを作る。費用追加が発生する。その費用が怖くて思いつきを言えなくなってしまう。
しかし月額固定だと、お客さんのお金がショートすることの方が顧問関係が終了してしまうので、デメリットになる。その結果、すぐにぽろっと提案できるような良い副作用がでるようになった。
ベンダーの善意とプロ意識でなんとかなっていたことが、月額固定だと、ビジネスモデルの前提でそれができるようになっている。
約束
約束すること
価値に見合うパフォーマンスを出すために全力で働きます
お客様のビジネス価値に繋がらないことには意見します
お客様には出来ることと出来ないことを正直に話します
出来ないこと
ドキュメントは作りません
お客様の会社にプログラマは訪問はしません
見積もりと調整のための営業担当はおりません。
納期を絶対に死守するという約束はできません。
4つの「しない」で圧倒的な費用対効果を実現します。安くできる。
従来は、バッファが生まれるのは、人間絶対できるかといわれたら、怖くなるので、バッファを積んでいく。
だいたいだったら、正直にやっれる。各階層のバッファがなくなっていく。その結果、バッファ分を安くできる。
asMama Inc
手作業とメールと電話でやっていたことが回らなくなってきたのでシステム化したいという提案。
システム化しようと思ったら、大手ベンダーに依頼したら、要件定義に数千万円。お客様自身は、要件定義なんて作りたくない。
カニバリズム
このビジネスモデルは、カニバリズムすることがない。コンペになることがない。
納品のない受託開発をうたっているので、お客様もそれを分かってきてくれるようになった。
MVPの作成では、機能で最小限ではなく、期間で最小限になるように削ぎ落とす。
3ヶ月でできる範囲になるようにする。お客様とずっと付き合うから後でも大丈夫ですよ!となる。
IT産業革命。このビジョン最高に共感する。キャズム越えのためにイノベーター&アーリアダプターなろう。
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