2014年2月4日火曜日

プロフェッショナル論の本。起業家のように企業で働く


感想

プロフェッショナル論である。企業の中でも自分自身に芯を持ち、ビジョンを持ち、それに従って行動することで、起業することと同じように働くことができ、自分自身の価値、それも市場価値を高めることができるということが書かれている。今まで自分自身が考えていたことを文章にしてくれたと思う。まぁ、実践できているかどうかは別として。
ワークライフバランスなども、もちろん出てくる。その話の展開はひと味違っていて面白い。

この書籍の中で触れられていた、アップルのKnowledge Navigatorの動画を探してみた
当時(90年代前半)のビジョンで、すでに、今の生活を明確に映像化している。

Apple's Future Computer: The Knowledge Navigator
https://www.youtube.com/watch?v=9bjve67p33E#t=0

 


そしてそして話が変わるが、ギャップアプローチとポジティブアプローチがあるということが書かれている。これは、ソリューション・フォーカスと同じ考え方。プロブレムトークではなく、ソリューショントークをしようというもの。

ギャップ・アプローチ(問題解決・アプローチ)
1.問題を特定する
2.原因を分析する
3.解決方法を検討する
4.アクションプランを作成する

ポジティブ・アプローチ(ビジョン・アプローチ)
1.強み・価値を発見する
2.どうありたいか、最大の可能性を描く
3.現実的達成状態を共有化する
4.新しい取り組みを始める

それから、この本は31節あり、その最後に、著名人の明言が書かれている。これがその節の内容にマッチしていて、結構面白い。ここだけ読んでもいいかもね。


引用


キャリア・ビジョンを持つと、日々の仕事のやり方がそのビジョンを実現することに繋がっていく。

日本では、人のまねをして上手く立ち回る人間が評価され、イノベーターは損をする。なぜなら、彼らは失敗する、しかも立て続けに。そんなイノベーターを守るのが社長の役割。

彼女は何かおおきなものに突き動かされている、まさに使命を背負っていると感じられた。そのように、世の中で成し遂げたいもの、貢献したいものを強烈にもって、それを周囲に伝え、行動していると支援者が現れ、ともに実現してくれるように動いていくのだ。

できるかできないかを考えるとたいていのことはできないと思えてしまう。そうではなくて、やるかやらないかでしょう。




我々の間にはチームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすれば、スタンドプレーから生じるチームワークだけだ。互いに頼ろうとしてパフォーマンスを落とすな。突破口は、それぞれの自分の個人の力なんだ。

どんなに体調が悪くても、プライベートに心配事があっても、必ず講演や研修で高い評価を得なければならない。評価が低ければ二度と呼ばれることはない。他に代わってくれる人はいないし、言い訳も一切通用しない。だから、準備を怠らないし、体調も管理する。プロだから同然のことだ。プロとは『必ず成果を上げること』、そして『相手の期待を上回ること』だと思っている。

指示されたこと、自分の役割を行っているうちはリーダーシップは発揮されない。役割を越えて組織のために役に立つと思うこと、あるいは自身がやりたいと思ったことに一歩足を踏み出した時、初めてリーダーシップが発揮されるのだ。


単に自分のやりたいことを主張するのではなく、会社としてこれが必要だということを提案するからなんだ。そして、それを自分はこのように準備しているので、やらせて欲しいと主張する。つまり、会社のビジョンと個人のビジョンを重ね合わせているんだ。だから説得力がある。

自律の真の意味とは『仕事を自ら作り出して、結果まで含めて全ての責任を負っていると考えることだ。自分のキャリアや働き方は、会社や上司にコントロールされているのではなく、実は自分でそれを決めているのだと気づく。そうすると、周囲がどうであれ、自分が自律意識をもち、自分が変わることによって、周りの人や環境をも変えられるという真理に至のだ。

ひとつ確実にいえることは、リスクをとって難易度の高い仕事をやらない限りは、飛躍的な成長はないということだけだ。

失業保険給付期間が切れても職探しに奔走している人達に共通する3つの特徴
  1. 学習しない
  2. 受け身で業務をこなしてきた
  3. 組織に同化、同質化している


仕事でクリエイティブに活躍する人は、プライベートでもクリエイティブに生活しているんだ。なぜなら、プライベートで様々な挑戦をし、結果的に新しいネットワークを作っている人は、そこで仕事へのアイデアを得ているからなんだ。

著名人の引用


七転八倒、のた打ち回った揚げ句の成功体験で、人は成長する。それが、私自身が感じたこと。人の成長が組織の成長なんだよ。
南場智子(ディー・エヌ・エー創業者)

優れた経営者、組織のリーダーというのは、道なきところに道をつくる人だと思うのです。目の前に壁が立ちふさがっていたら、それこそ、地下に坑道を堀り、空を飛び、海を泳げばいい。目標に到達すれば、どんな手段だっていいわけです。
冨山和彦(経営共創基盤代表取締役CEO)

人生において、万巻の書を読むより、優れた人物に1人でも多く会うほうがどれだけ勉強になることか。
小泉信三(元慶応義塾長・経済学者)

新しいステージに立つと、自然と新たな目標が見えてくる。その繰り返しです。
長友佑都(サッカー日本代表)

英語でいうコンフォートゾーン、居心地のいいところにいては、ダメなんです。そこには学びがありませんから。常に自分にチャレンジして、常に違和感がある環境にいて、常に学び続ける。
伊藤穣一(MITメディアラボ所長)


他人の意見ではなく、自分の中の声に耳を澄ませなさい。そして、最も大切なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。
スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)



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